Flint市は豊富で清浄な水のある5大湖から112Km離れているだけ。
約2年前に市は財政上の問題からそれまでのデトロイト市からの供給を受けるのを止めてFlint 川に水源を切り替えた。この川はその地域では汚濁した川として超有名であった。多くの人がその話を聞いて「あの汚れた川を飲水にする!冗談だろう!」と受け取ったほどのもの。
約2年前に市は財政上の問題からそれまでのデトロイト市からの供給を受けるのを止めてFlint 川に水源を切り替えた。この川はその地域では汚濁した川として超有名であった。多くの人がその話を聞いて「あの汚れた川を飲水にする!冗談だろう!」と受け取ったほどのもの。
市は嘗ては工業都市として栄えたが極度の財政困窮に陥っていた。
この処置は5大湖のひとつHuron湖からの供給に切り替わるまでの2年程度の暫定的なものとして想定されていた。
この処置は5大湖のひとつHuron湖からの供給に切り替わるまでの2年程度の暫定的なものとして想定されていた。
しかし、水源がFlint川に切り替わった途端に匂いや異常な味がでると住民からクレームが続発した。これは汚染された水だとだれもが感じた。水は茶色く濁っていた。
最初は下水の混入ではと推定したが、実際は鉄分の混入が原因であった。この川は非常に腐食性の高い性質を持っていた。(鉄を腐食させる性質をもっていた)このようなことを防ぐために法律により腐食を防ぐ処置をすることが定められているのだが、市は支出を抑えるために対応しなかった(1日100ドルほどの費用)。水道管はどんどん腐食し水は赤茶に濁ってきた。
しかし問題はそこにではなく、それよりも危険なことが潜んでいた。浄水場から各家庭に届く水道管の本管は鉄製だが、本管から各家に届く支管の半数は鉛製であった。
約二年にわたり市と州政府は、住民のクレームに対して「全てに問題は無い」と昨年9月まで主張してきた。前市長はTV局のインタビュー時にはその水を飲んで安全を主張するということまでしていた。
しかし、10月になってようやく疑問を抱いたある研究所のチームが各家庭の水を調査した結果、鉛の含有度高くが全く飲用には全く適さないことを公表した。しかし、州政府はなおも正しいと主張した。
この問題を早い時期から指摘してきた小児科医のDr.Mona Hanna-Attishaさんは子どもの湿疹の発現や脱毛などがひどくなるのを心配する親と接してきた。(彼女はこの問題と孤軍奮闘取り組んできた)市は当初は彼女はヒステリー症だと決めつけて彼女からの正確なデータの報告を拒絶していた。
市の子どもたちの血液中の鉛の含有量は、通常の2倍から3倍になっていることが判明。
市は10月になってようやく再度デトロイト市の水源に戻ることを決定した。しかし、鉛管のダメージはそれでは元に戻らない。清浄な水は流れ始めたが、家庭の蛇口から出る水は鉛汚染がされている状況にある。
市はフィルターを配ったりペットボトル入りの水を配給したりしている。
Flint市は30年ほど前まではGMの工場があり大いに栄えた街だった。しかし、工場の閉鎖が続き極度の財政悪化状況に陥ってしまった。
鉛を体に入れてしまった子どもたちのこれからの健康については、何が起こるかがわからない。何十年にも渡って観察してゆくことが必要になっている。
この問題の責任はどこに在るのかの法的な解明が進んでいる。前市長、現市長、州政府知事などの責任がどう判断されるか。
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