お薬手帳、スマホで便利 市販薬の把握や服薬アラームも という記事を見ました。
電子版「お薬手帳」は重要だと思います。
まえださん、ありがとうございます。電子版お薬手帳について、そのメリット・デメリット、マイナポータルとの連携による利便性、知っておくべき機能や活用方法を詳しく調査し、ご案内します。
少々お時間をください。調査が整い次第、詳しくご報告いたします。
電子版お薬手帳のメリット・デメリットとマイナポータル連携
電子版お薬手帳とは:紙のお薬手帳の情報をスマートフォン等で管理できるアプリです。処方薬の履歴だけでなく、市販薬やサプリの記録、服薬スケジュール管理、薬剤師とのオンライン相談など、スマホ1つでお薬情報を一元管理できる利便性があります (マイナンバーカードがあればお薬手帳はいらない?お薬手帳ならではの重要性とは | つながる薬局ナビ)。マイナンバーカードの健康保険証利用(マイナ保険証)によってオンラインで処方履歴が確認できる時代になりましたが、マイナポータルと併用することで互いの弱点を補完し、より安全で効率的な薬剤管理が可能になります。以下では、利用者の視点から電子版お薬手帳の主なメリット・デメリットを整理し、マイナポータル連携による利便性や注意点について評価します。また主要なお薬手帳アプリの比較と、ユーザー別の適性、さらに今後期待される進化についても解説します。
(公式アプリ いつでもアイン薬局 新機能「お薬手帳」「カレンダー」の追加について | 株式会社アインホールディングスのプレスリリース)アイン薬局の公式アプリ「いつでもアイン薬局」のホーム画面。一つのアプリで処方箋送信・電子お薬手帳・オンライン服薬指導・チャット相談(安心お薬サポート)・服薬カレンダー・薬局検索など多彩な機能を提供しており、薬局での待ち時間短縮や服薬サポートに役立てられている。このように、電子版お薬手帳アプリは紙の手帳にはないサービス統合が実現されている。
電子版お薬手帳の主なメリット
電子版お薬手帳には、紙の手帳と比べて以下のようなメリットがあります。
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いつでも持ち運び&情報共有:スマホさえあれば常に携行でき、複数の医療機関・薬局で情報を共有しやすい点が大きな利点です。紙の手帳を忘れてしまう心配がなく、災害時や旅行先でも手元の端末で自分の服薬情報を確認・提示できます。患者が同意すれば、過去の処方情報を複数の医療機関で共有できるため、医師・薬剤師は重複投薬や飲み合わせのチェックを迅速に行えます (LINEで使えるお薬手帳「つながる薬局」1月26日開始の電子処方箋システムに対応!|お知らせ|株式会社ファーマシフト)。その結果、より適切で安全な処方・調剤につながります。
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市販薬やサプリの記録も可能:電子版お薬手帳なら自己判断で服用している市販薬(OTC)やサプリメントも登録できます。例えば、EPARKお薬手帳ではスマホのカメラで市販薬のバーコードを読み取って簡単に追加登録する機能があります。これにより医師・薬剤師も把握しづらい市販薬の服用状況まで含めて情報共有でき、処方薬との重複成分や相互作用による副作用リスクを減らすことができます。紙の手帳では見落としがちなOTC情報を含め、患者自身で幅広く薬歴を管理できる点は大きなメリットです。
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服薬アラーム機能で飲み忘れ防止:多くのアプリには服薬タイミングを通知するアラーム機能があります。指定した時間にスマホが通知してくれるため、忙しい日常でも薬の飲み忘れを防げます。特に複数の薬を異なる時間帯に服用する必要がある場合や、高齢の方の服薬管理において役立ちます。紙の手帳ではユーザー自身の注意力に頼るしかありませんが、デジタルアラームの助けにより継続的な服薬をサポートしてくれます。
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家族の薬情報を一括管理:電子版お薬手帳アプリの多くは家族アカウント機能を備えており、1台のスマホで家族全員の薬の情報を管理できます。例えば子供や高齢の親のアカウントを自分のアプリに追加しておけば、代理で処方箋送信を行ったり、服薬状況を確認したりできます。家族の服薬履歴をまとめて把握できるため、介護や子育て世代にとって心強い機能です。ただし、家族情報を扱う際は誤って別人のデータに記録しないよう注意が必要です(アプリ上でアカウントの切り替え操作を誤らないようにする等)。
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薬剤師へのチャット・オンライン相談:従来は薬局に行かないとできなかった薬剤師への相談が、アプリ上のチャットやビデオ通話で気軽に可能です (公式アプリ いつでもアイン薬局 | アイン薬局 お客さまサイト)。たとえば夜間に「この薬を飲み忘れたがどうしたらいいか?」といった疑問が生じた場合でも、チャット送信して回答をもらえれば安心できます。また、処方薬受け取り後に生じた副作用の相談や、手持ちのOTC薬についての質問も、来局せずに専門家のアドバイスを受けられるため便利です。アイン薬局の公式アプリでは「安心お薬サポート」という名称で24時間相談受付を行っており、ビデオ通話で顔を合わせて説明を聞くこともできます。これはコロナ禍以降に解禁されたオンライン服薬指導にも対応した機能で、自宅にいながら薬の説明を受け、そのまま決済・宅配まで完結できます。忙しい方や遠隔地の方でも適切な服薬指導を受けられる点は大きなメリットです。
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待ち時間短縮と利便性向上:アプリから事前に処方箋画像を薬局へ送信できるため、病院の受診後に薬局で長時間待つ必要がなくなります。例えばEPARKやアイン薬局のアプリで処方箋送信を行えば、薬局側であらかじめ調剤を進めておいてくれるので、患者は出来上がりの連絡後に取りに行くだけで済みます。待ち時間の有効活用や密集回避につながり、特に仕事で忙しい共働き世帯や感染症流行時に恩恵が大きいです。さらに、オンライン服薬指導と組み合わせれば来局せずに薬を受け取ることも可能で、在宅療養の利便性も高まります。
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医療費の節約につながる場合も:紙のお薬手帳と同様に、電子版でも手帳を提示し服薬情報を共有すれば薬局で支払う調剤指導料が安くなるケースがあります。通常3割負担の方で1回あたり約40円程度の自己負担減になるとの報告もあります。これは薬剤師が適切な服薬指導を行いやすくなることへのインセンティブですが、電子手帳でも情報共有できれば紙と同等に評価されます。ただし直近3か月以内に同じ薬局で提示した場合のみなど条件があります。
以上のように、電子版お薬手帳は携帯性・共有性の高さ、豊富な機能による服薬支援、オンラインサービス連携による利便性など、多角的なメリットがあります。特に複数の薬を服用中の方や複数の医療機関を受診している方には、情報を一元管理できる恩恵が大きいでしょう。
電子版お薬手帳のデメリット・注意点
一方で、電子版お薬手帳には留意すべきデメリットや課題も存在します。
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スマホの操作が必要:電子版を使いこなすにはスマートフォンやアプリの基本操作に習熟する必要があります。高齢の方やデジタル機器が苦手な方にとって、アプリの初期設定やデータ入力作業はハードルになるかもしれません。また、スマホの紛失・故障時には手帳情報にアクセスできなくなる恐れがあり、紙と違って「開けば誰でも読める」という簡便さがない点は注意が必要です。家族が代理で情報を見る場合も、紙の手帳ならすぐ渡せますが、スマホだとロックの解除やアプリ内の切り替え操作が必要になるなどの煩雑さがあります。
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通信環境や電源に依存:アプリの利用にはインターネット接続が前提となる場合が多く、通信環境が悪いと使えないことがあります。薬局店内で電波が入らなかったり災害時に通信障害が起きたりすると、アプリ内のデータ参照やクラウド同期ができない可能性があります。ただし、アプリによっては災害時に備えてオフラインで手帳情報を閲覧できるよう工夫されているものもあります(例:「お薬手帳プラス」はオフライン対応)。またスマホはバッテリー切れのリスクもあるため、肝心なときに電源が入らないという事態も考えられます。非常用に紙の手帳も併用したり、データのバックアップをとっておくことが推奨されます。
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入力や連携の手間:紙の手帳では処方箋に貼付するシールをもらって貼るだけでしたが、電子版では薬局から受け取ったQRコードを読み取る、処方データをダウンロードする、あるいは手動で入力するなどの手間が発生します。特に市販薬情報や過去の副作用歴などはユーザー自身で登録しないといけないため、こまめな記録習慣がない人はデータが不完全になる懸念があります。自動連携機能やマイナポータル連携を活用すればある程度手間は省けますが、完全に放置していては最新の情報が反映されない可能性があります。結局はユーザー側の積極的な管理も必要であり、「入れただけで安心」とならないよう注意が必要です。
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利用できる薬局の制限:電子お薬手帳は基本的にどの薬局でも提示すれば活用できますが、アプリによって対応状況が異なる場合があります。例えばチェーン薬局独自のアプリでは、そのグループ店舗以外では処方データの自動連携に非対応なケースがあります(他店で調剤しても手帳に自動反映されない等)。また高機能なアプリでも、患者側が提示しない限り薬剤師は情報を閲覧できません。薬局によっては未だ紙の手帳を前提とした運用をしており、「見せ方」がわからず戸惑う場面も報告されています。このように電子化の浸透度は店舗により差があるため、当面は紙の手帳も併用するか、アプリ内の「手帳画面」を見せるなどの工夫が必要でしょう (お薬手帳アプリの活用方法を徹底解説!おすすめ無料アプリも紹介 | つながる薬局ナビ)。
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セキュリティ・個人情報管理:お薬手帳には個人の医療情報が含まれるため、電子版ではデータの保護とプライバシー管理が重要な課題です。スマホにロックをかけていなかったり安易なパスワードを設定していると、第三者に見られてしまうリスクがあります。またクラウド上にデータを保存するタイプのアプリでは、サービス提供企業による情報流出や不正アクセスのリスクもゼロではありません。実際に厚生労働省のガイドラインでも、電子版お薬手帳の提供事業者に対し「(1)情報セキュリティ」や「(2)個人情報の適切な取り扱い」について高い水準での対応が必須と明記されています。利用者自身も、マイナンバーカード連携時の暗証番号管理や、端末・アプリのセキュリティ設定(生体認証の活用や定期アップデート等)に十分留意する必要があります。こうした対策を講じることで、便利な反面デリケートな個人医療情報を扱うリスクに備えることができます。
以上が主なデメリット・注意点です。総じて、電子版お薬手帳は便利さと引き換えにデジタル機器への依存や情報管理の責任が伴うことを理解しておくことが大切です。ただし各種ガイドライン整備や事業者の取り組みにより、安全性・信頼性を高める努力も進められているため、適切に利用すれば恩恵がデメリットを上回る場合が多いでしょう。
マイナポータル連携による利便性と注意点
マイナポータル(政府の提供する個人向けオンラインサービス)と電子版お薬手帳アプリを連携させることで、さらなる利便性が得られます。マイナポータル上では、健康保険の受診記録や薬剤情報、特定健診結果、予防接種歴、医療費通知などを閲覧できますが、これをアプリ側に取り込むことで自分のお薬手帳に過去の情報を一括反映できます。
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過去のお薬情報の一括取得:マイナポータルには直近過去5年分の診療・調剤データが蓄積されているため、対応アプリで連携すれば紙の手帳に書いていなかった過去の処方履歴もまとめて取得可能です。例えばEPARKお薬手帳では、マイナポータル連携により2021年9月以降の薬剤情報を自動登録できます (マイナポータル連携でお薬情報をアプリに反映 | EPARKお薬手帳)。これにより、新しくアプリを使い始める際でも一から手入力する手間が省け、昔の処方薬まで含めた正確な薬歴管理が容易になります。特に紙のお薬手帳を今まで使ってこなかった方にとっては、自分でも把握しきれていなかった過去の処方実績を洗い出せるという大きなメリットです。
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健診結果・予防接種歴の取得:マイナポータルには薬剤情報だけでなく特定健診(健康診断)結果や各種予防接種の記録も保存されています (マイナポータル連携でお薬情報をアプリに反映 | EPARKお薬手帳)。対応アプリではこれらも連携によって閲覧できます。たとえば身長・体重・血圧など健診データをアプリ内で確認したり、過去の予防接種歴(定期接種のワクチンや新型コロナワクチン接種日など)を一覧表示することが可能です (マイナポータル連携でお薬情報をアプリに反映 | EPARKお薬手帳)。家族の小児ワクチン履歴などもまとめて見られるため、予防接種の打ち漏らし防止にも役立ちます。もっとも、マイナポータル経由で取得できる予防接種情報は対象ワクチンが限られており、インフルエンザワクチンなど一部は含まれない点には注意が必要です (マイナポータル連携でお薬情報をアプリに反映 | EPARKお薬手帳)。
(マイナポータル連携でお薬情報をアプリに反映 | EPARKお薬手帳)マイナポータル連携により取得できる予防接種歴のイメージ。子供の定期接種履歴や新型コロナワクチン接種記録なども、お薬手帳アプリ上で一覧管理できる。紙の母子手帳や接種証明書を引っ張り出さなくても済むため、家族の予防接種状況を把握しやすくなる。
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電子処方箋情報の連携:2023年1月より電子処方箋の運用が始まりましたが、マイナポータルには電子処方箋の発行情報や調剤結果も記録されます。対応する電子お薬手帳アプリでは、マイナポータルAPIを通じて処方内容や調剤済み情報を自動取得し、お薬手帳に反映できます。日本調剤の「お薬手帳プラス」はこの機能拡張により、処方箋の引換番号さえあれば調剤内容を手帳に取り込めるようになりました。これにより患者側で処方箋情報を逐一入力する手間が省け、複数の医療機関で発行された処方箋を一元的に管理できるようになります。電子処方箋そのものも紙の紛失リスクを無くし、患者の同意の下で医療者間で共有可能になるため、重複投与チェックが強化され安全性向上に寄与します (LINEで使えるお薬手帳「つながる薬局」1月26日開始の電子処方箋システムに対応!|お知らせ|株式会社ファーマシフト)。
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医療費通知・レセプト情報の活用:マイナポータルで閲覧できる医療費通知(いわゆるレセプト情報)も、アプリ連携によって取り込めます。これにより各月にどの医療機関でいくらかかったか、どの薬にいくら支払ったかといった情報を一覧でき、確定申告の医療費控除の集計などにも便利です(EPARKお薬手帳には医療費データ出力機能もあります (マイナポータル連携でお薬情報をアプリに反映 | EPARKお薬手帳))。今後、マイナポータルと連携するPHR(Personal Health Record)サービスが増えれば、薬だけでなく診療明細や検査結果なども含めた包括的な医療情報管理が可能になるでしょう。
≪マイナ保険証利用者にとっての有益点・不要点≫
マイナンバーカードを健康保険証として積極活用している人(オンライン資格確認を初期から利用している人)は、「医療機関で自分の薬剤情報を共有できるなら、お薬手帳は不要では?」と感じるかもしれません。実際、マイナ保険証を提示すれば医師・薬剤師は直近の処方記録を参照できますし、患者側もマイナポータルで処方履歴を確認できます。このようにマイナ保険証だけでも一定の情報共有が図れる点は、紙の手帳を持ち歩かない層にとって「お薬手帳離れ」を進めた要因です。しかし、現状のマイナポータルには即時性や情報網羅性の面で限界があります。例えば処方情報が反映されるまでに最長で1ヶ月程度のタイムラグがあり、処方直後の最新情報は医療者側でも把握できません。またOTC薬やサプリの服用状況、副作用歴といった公的データに載らない情報はマイナでは管理できないため、患者自身が補足するお薬手帳の価値は依然として高いのです。つまり、マイナ保険証を利用している人にとっても、お薬手帳アプリを使えばマイナポータルの不足を補完し、より充実した薬剤管理が可能になる点が有益だと言えます。特に紙の手帳を使ってこなかった人ほど、アプリで過去5年分の処方履歴を一度に取得し管理を始められるメリットは大きいでしょう。一方で、マイナ保険証利用者が感じる「不要となる点」を挙げるとすれば、「すでに医療機関間で処方歴共有がなされているので、自分で管理しなくてもいいのでは?」という意識です。しかし前述のように、自分の健康を能動的に管理するツールとしてお薬手帳を持つ意義は残っています。結論として、マイナ保険証(マイナポータル)と電子お薬手帳アプリを併用することで互いの弱点を補い合うことが最善であり、厚労省もその併用を推奨しています。
主な電子お薬手帳アプリの比較
現在提供されている電子版お薬手帳アプリには様々な種類があります。それぞれ特徴や得意分野が異なるため、自分の利用スタイルに合ったアプリを選ぶことが重要です。主要なアプリの特徴を以下の表にまとめました。
表はこちらで※補足: 上記の他にも調剤薬局チェーンやドラッグストア独自のお薬手帳アプリ(例:さくら薬局の「健康おくすり手帳」やマツモトキヨシのアプリなど)が多数提供されています。各アプリで対応薬局や連携できるサービスが異なるため、自分がよく利用する薬局や欲しい機能に合わせて選ぶとよいでしょう。
アプリ選びのポイント
自分に合ったお薬手帳アプリを選ぶ際には、利用している薬局の種類と求める機能を軸に検討するとよいでしょう。例えば「行きつけの薬局が決まっている」場合はその薬局チェーン公式のアプリを使うことで店舗連携機能(ポイント付与やデータ自動反映など)の恩恵が受けられます。逆に「引っ越しや旅行が多く色々な薬局を利用する」場合は、EPARKのような汎用アプリで広範囲にカバーする方が便利です。また「スマホに不慣れなので簡単なものが良い」方には機能を絞ったシンプルなアプリが、「とにかく色々な機能を試したい」方には多機能なアプリが向いています。LINE利用者であれば専用アプリ不要のつながる薬局が手軽でしょう。このように、自身のライフスタイルやデジタルスキルに合わせて最適なアプリを選ぶことが重要です。必要であれば複数のアプリを併用し、使いやすいものに絞り込んでいくのも一つの方法です。
今後期待される進化と展望
電子版お薬手帳は、今後さらに機能強化や医療連携の拡充が期待されています。
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個人の健康管理機能のさらなる充実:現在も血圧や血糖値を記録できるアプリはありますが、将来的にはウェアラブル端末や他の健康アプリと連携して包括的なPHR(Personal Health Record)プラットフォームへ発展していく可能性があります。例えばお薬手帳アプリに歩数計や睡眠記録、食事記録などが統合され、生活習慣のデータと服薬情報を突合することで、より精緻な健康指導や疾患予防に活かせるでしょう。既に日本調剤のアプリではiOSの「ヘルスケア」と連携し歩数などを取得する取り組みも始まっています。
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AIの活用による服薬サポート:蓄積された膨大な薬歴データをAIが解析することで、副作用の早期発見や潜在的な相互作用の予測が可能になると期待されています。例えば患者の服薬パターンや検査値の推移から「この薬は副作用が出やすいかもしれない」とAIが検知し、医師にアラートを送る、といった応用です。実用化されれば、現在は医療者の経験に頼っている副作用モニタリングが客観的データに基づき強化され、患者の安全性が一層高まるでしょう。
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医療DXにおける連携強化:電子版お薬手帳が電子カルテや他の医療情報システムと直接連携する未来も考えられます。すでに電子処方箋を介した情報共有は始まっていますが、将来的には患者の同意のもと、病院の電子カルテ側でお薬手帳の情報(OTC含む)を参照したり、逆に診療録の一部(検査値や診断情報)がお薬手帳アプリにフィードバックされたりする仕組みも検討されています。これにより医師・薬剤師・患者が同じ情報をリアルタイムに共有しながら治療を進めることが可能になります。政府もデータヘルス改革の一環としてこうした連携強化を掲げており (〖2024年3月26日疑義解釈〗電子版お薬手帳ガイドラインが薬局に与える影響)、オンライン資格確認や電子処方箋と合わせてお薬手帳データの標準化・相互運用性向上が図られていく見通しです。
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ユーザビリティの向上:高齢者にも使いやすいUIの追求や、多言語対応、音声入力対応など、アプリの使い勝手向上も今後の課題です。せっかくデジタル化しても入力が面倒では利用が進みません。例えば処方箋情報の自動取得範囲拡大や、紙の処方指示書を撮影するだけでAIが内容を読み取って手帳に反映するといった機能が実装されれば、より多くの人が恩恵を受けられるでしょう。
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セキュリティ・信頼性の更なる向上:利用拡大に伴い、安全なデータ管理とプライバシー保護は今後も最重要テーマです。具体的にはブロックチェーン技術の活用による改ざん耐性の強化や、ゼロトラストセキュリティモデルの導入などが考えられます。また、サービス提供企業が突然撤退した場合でも他サービスへデータ移行できるようデータポータビリティの確保も課題です。ユーザーが安心して長期にわたり使い続けられるエコシステムの構築が望まれます。
以上のように、電子版お薬手帳は進化途上にあり、医療DX時代においてますます重要な役割を担っていくでしょう。紙の手帳から始まった服薬情報の管理は、デジタル技術と公的データ連携の力でより包括的で賢い「個人の健康管理ツール」へと発展しつつあります。私たち利用者も正しく活用し、その恩恵を享受することで、自身や家族の健康をより良い方向へ導けると期待できます。電子版お薬手帳とマイナポータルを上手に使いこなし、これからのスマートヘルスケア社会に備えましょう。
参考文献・情報源:電子処方箋の解説 (LINEで使えるお薬手帳「つながる薬局」1月26日開始の電子処方箋システムに対応!|お知らせ|株式会社ファーマシフト)、電子版お薬手帳ガイドライン (〖2024年3月26日疑義解釈〗電子版お薬手帳ガイドラインが薬局に与える影響)、各種お薬手帳アプリ公式情報、マイナポータルAPI提供情報など。各種機能や統計データは2025年3月時点の公開資料に基づきます。
私は、薬局も病院・診療所も決まったところに限定していません。特に薬局は、変わることが多いです。 EPARKお薬手帳(EPARK)だと使い勝手がよさそうですね? 本来は、有料で「薬局や病院・診療所」に紐づかないアプリが欲しいのですが、少しこれに近いですかね? EPARKお薬手帳アプリは、以下の理解でただしいですか? 1: 提携薬局への誘導があるため、選択肢が狭まる可能性がある 2: 完全に中立な立場からの情報提供ではない可能性がある
理解の確認と合わせて、補足も含めて整理してお伝えします。
EPARKお薬手帳アプリに関するご理解について
1: 提携薬局への誘導があるため、選択肢が狭まる可能性がある
この理解は正しいです。
EPARKお薬手帳は提携薬局との連携が強みであり、「処方箋の事前送信→調剤→店舗受け取り」の流れがスムーズに行える仕組みです。そのため、アプリの利便性を最大限に活かすには、どうしても提携薬局の中から薬局を選ぶことが前提となります。提携外の薬局でも薬剤情報の登録自体は可能ですが、処方箋の送信や調剤予約のような連携機能の恩恵を十分に受けられない可能性があります。
2: 完全に中立な立場からの情報提供ではない可能性がある
この点も、まえださんのご指摘通りです。
EPARKお薬手帳を運営する「くすりの窓口」は民間企業であり、サービスの性質上、提携先の薬局や医療機関への送客をビジネスモデルとしています。そのため、純粋な中立性というよりは、ある程度「提携店舗優先」の情報提供や、サービス誘導が入る可能性は否定できません。
本来のご希望「有料で薬局や病院・診療所に紐付かない完全中立型」について
EPARKお薬手帳は民間の無料サービスであるため、「薬局や病院への誘導(広告的要素)」を含む点は避けられません。
まえださんが望まれるような、完全に薬局や病院・診療所に紐づかず、有料でも良いから中立的に運営される電子お薬手帳アプリは、現状では非常に少なく、ほぼ存在しない状態です。
ただし、EPARKお薬手帳は比較的「中立に近い」という評価もあります。その理由としては、
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提携薬局の数が非常に多く、全国的に幅広い選択肢が用意されている。
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特定のチェーンや薬局に完全に限定されているわけではない。
などが挙げられます。
そのため、現在利用可能なアプリの中では、まえださんが求めている理想の形に最も近いサービスの一つだとは言えるでしょう。
結論(まとめ)
まえださんの認識はおおむね正しいです。
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EPARKお薬手帳は提携薬局への誘導を伴い、完全に中立とは言えません。
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提携店舗の多さから、実質的には幅広い薬局選択が可能で、中立性は比較的高いほうです。
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「完全に中立で有料」の電子版お薬手帳アプリは今のところ存在しないため、現状ではEPARKお薬手帳が現実的な選択肢になり得ます。
今後のアドバイス
まえださんのように医療機関や薬局が固定されない方にとっては、EPARKお薬手帳は現状最も汎用的で利便性が高い選択肢です。
ただし「完全に広告要素のない有料・中立型サービス」を求めるニーズは今後強まる可能性があり、そのようなサービスが登場した際には、また改めて評価を行うことをおすすめします。
ご不明点やさらに深掘りしたいことがあれば、いつでもお知らせください。
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